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<災害時のクルマ活用法 ③> プリウスPHVは“移動する電源”になる

地震で大停電!そんな時も電気で走る「プリウスPHV」を電源として使えば、日用家電が動かせます。被災時私たちを助けてくれる、プリウスPHVを体験してきました!

プリウスPHVなら、電気のみで60km以上走れる!

今年2月に発売された、トヨタの「プリウスPHV」。

電気のみで長距離走行できる「PHV=プラグイン・ハイブリッドカー」という、ジャンルのクルマです。


従来の「ハイブリッドカー」はガソリンによるエンジン駆動と、蓄電池に充電した電気でモーターを同時に動かし走行をアシスト。燃費のいいハイブリッド走行ができますが、走行には必ずガソリンも必要です。

「EVカー(電気自動車)」は電気のみで走るクルマ。排気ガスが出ず環境にやさしい反面、ガソリンは使えないので、充電切れになると立ち往生してしまう場合も。


「プラグイン ハイブリッドカー」は、この両者のいいとこどりをしたクルマ。ふだんは電気をメインに100%電気のみで走行。電気がなくなればガソリンでも走れます。

充電中のプリウスPHV。細く垂れている充電コードは建物の外部コンセントにつながっている

充電時は付属の充電コネクタ(ブルー色のグリップ)をボディ充電口に差し込む。今回のプリウスPHVから家庭用コンセント(AC100V・6A)にも対応、充電用の200V回線工事が必須ではなくなり購入のハードルも下がった

さらにプリウスPHVに今回新設定された「バッテリーチャージモード」なら、充電切れが近づくと走行しながらエンジンを使って自家発電、駆動用バッテリーに充電を開始。回復した電力を使うことで、さらに長距離走行ができるようになりました。


では1回の充電で、どれくらい走行できるのでしょうか。

1回の満充電で走れる距離は、なんと60km以上! 先代プリウスPHVの26.4kmから2倍以上に、ガソリン1Lあたりの距離に比べても大幅に上回ります。

この60kmという距離、身近な例で考えると[ JR静岡駅 ~ 沼津港魚市場 ]間が62kmほど。

週末のおでかけに、行きは電力走行、帰りはガソリンでハイブリッド走行するもよし、観光中に周辺の充電スタンドで充電して電力走行するもよし。メインは電気かガソリンか、状況に応じて走行エネルギーの使い分けも可能なのです。

「電力走行58.3km/エアコン使用時51.8km」と走行可能距離が表示された、取材時のプリウスPHVのモニター。現在の蓄電量から換算される具体的な距離数に、ガソリン車しか知らないジブン防災スタッフは今のクルマはこんなに進んでるんだと驚き!

そうなると気になるのは、充電にかかる電気代。一例として下記条件を想定した場合、

◇[深夜電力モデルプラン]_1kwh/夜間20円・昼間30円 ※実際のプランとは異なります
◇帰宅後の夜間に充電
◇200V16Aの普通充電用コンセント利用    

となります。

諸条件により走行最大距離やかかる電気代等は変動し、あくまで理論値ではありますが、近い数字は出るモノ。PHVは充電が不安…という人も、これなら気兼ねなく乗れそうです。

ですがプリウスPHVのスゴさは、これだけではありません。

災害時、プリウスPHVは電源として使える!

このプリウスPHVに貯められている電気、実はクルマを走らせる以外にも使えるんです!

バッテリーから電気を取り出し電化製品等を稼働させることを「給電」といいますが、プリウスPHVも「バッテリーから給電」(=電源として使用)することができるのです。

「災害時の電源としても使えるメリットを、もっとお客様に伝えていきたいですね」と取材に応じてくれた、長沼店新車課・チーフの篠原拓也さん

電源として使用するとき、使いたい製品の消費電力に応じて2種類の給電口が用意されています。

<プリウスPHV  2つの給電口>

[1]車内コンセント
[2]「給電用コンセント」に変換して使用する、ボディ充電口

車内コンセントは家庭用と同じAC100Vコンセントが、後部座席付近とトランク内の2ヵ所。主にスマホ・パソコン等の使用を想定

初めからAC100Vコンセントが用意されているのはハイブリッドカーのなかでも限られた車種のみ。変換インバーター等の準備がいらないので、すぐにパソコン・スマホの充電ができます。

充電しながらスマホを使えるから、動画や音楽もバッテリーを気にせず使い放題!

もうひとつの給電口は、ボディ側面にある充電口。ここにコンセントが内蔵された「給電専用コネクタ」を接続すれば、充電口⇒給電口に早変わり!

オレンジ色のグリップが「給電専用コネクタ」。先に登場した同形状の充電専用コネクタはブルー色。充電・給電ともに同じ場所に接続して使うのが、なんだか不思議!

給電できる電力量は仮に満充電&ガソリン満タンだった場合、実に「一般家庭の4日分(※)」。これだけの電力量があれば、被災直後の急場をしのぐには十分役立つはずです。
※プリウスPHVの外部供給電力40kwh、一般家庭の日常使用1日分を10kwhとした場合


取材時のプリウスPHVの場合、給電可能時間は

「給電専用コネクタ」を接続すると、モニターに「給電可能時間」が表示される。「どのくらいの電力量を給電できるのか、W数と時間数で具体的に表示」してくれるのが親切

■5時間50分_エンジンをかけずバッテリーのみ使用(EV給電モード)
■105時間(4日間と9時間!)_エンジンによる自家発電も併用(HV給電モード)

と、予想以上に長時間電源として使える(※400W消費時)ことが確認できます。


なるほど、ここまでデータとして分かるなら、災害時貴重な電力を何に優先させるか、どれくらいの時間使うのか、迷うことなく判断できます。

またガソリンがあれば給電時間が大幅に伸ばせることも数字からわかり、常に一定量以上のガソリンを積んでいることが災害時にも役立つことがわかります。



さらに驚くのは大容量バッテリーのおかげで「エンジンを切ったまま、電気だけを使える」こと。

一般にガソリン車はエンジンをかけずに照明を点ける等、電気だけを使うと「バッテリー上がり」の状態になり、クルマが動かなくなってしまいます。

それがプリウスPHVなら、たとえば夏の暑い日、駐車してエンジンを切った状態(アクセサリ状態)でクーラーを長時間かけ続けることも可能です。氷点下の日でも暖房をかけることできます。
※充電状況により、時間が変動します。


災害時に車中泊せざるをえないとき、季節や状況によって冷暖房はどうしても必要でしょう。これまで夜間就寝中の冷暖房で問題だったアイドリング音や排気ガス、エンジンの振動で眠れない、といったガソリン車特有の悩みも、プリウスPHVなら解決できそうです。

プリウスPHVがあれば、ドライヤーが使える!お湯も沸く!!

「クルマを電源にして、家電が使える??」

今まで想像したこともなく、なかなかピンとこないジブン防災スタッフ。ならばまずは体験してみよう、と災害時に役立つ家電を用意しました。

・・・・・ プリウスPHVで家電は動くか、やってみた! ・・・・・

まずは1300Wヘアドライヤーに挑戦!

【チャレンジ1】 ヘアドライヤー

ヘアドライヤーのプラグを給電コネクタのコンセントに差し込み、おそるおそるスイッチオン!

給電は一度に合計1500Wまで使用可能。熱・風を発生させるヘアドライヤーのような消費電力の高い家電は、ボディ給電口に接続する

ブォーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!
ドォーーンと熱風が吹き出し、温度や風量も一定、家で使うのとまったく同じ使い心地です。

もしも真冬の雨の日に、地震が起こったら。
凍える寒さのなか濡れたままの髪や服は、確実に体調悪化を招きます。倒壊現場からびしょ濡れで救出されたケガ人も、低体温で命の危機にさらされるかもしれません。

そんなときドライヤーが手に入れば、あたり一帯は停電していても、プリウスPHVを電源にして髪も服も乾かせます。車中泊が長く続く場合には、洗った着替えの乾燥にも使えそうです。


次は消費電力量限度の、1500W電気ケトルに挑戦!

【チャレンジ2】 電気ケトルで湯沸し

電気ケトルのコードをつなぎ、水を入れてスイッチオン!数分ののち、ボコボコボコッと音がして、あっという間にお湯が沸きました!

お湯が沸かせるほどの給電能力があれば、災害時に限らずキャンプやBBQでも明かりに、調理にと大活躍できそう

沸いたお湯はカップラーメンを作って、おいしくいただきました。余ったお湯はドリップコーヒーも淹れて、ほっと一息。

災害時、せっかく備蓄していたカップラーメンもお湯を沸かさなければ食べられない。停電に左右されず、個人で大容量電源が使えるありがたさは、災害時こそ実感できるはず

災害時にクルマを電源として使うためには、まずはクルマそのものを災害から守る、ふだんの習慣が重要です。

非常時電源として使うなら、ふだんの習慣を見直そう!

<災害からクルマを守る、3つの習慣>

【1】 クルマのキーは確実な保管場所へ

→災害時のクルマの電源活用は、手元にキーがあることが大前提。
「地震の揺れで家中めちゃくちゃ、キーを紛失してしまった」では、どんな機能も動かない。


【2】 駐車場所を安全に

→過去の震災ではで塀や屋根瓦が直撃、クルマが破損する事例が多発。とくに電気系統は一部でも破損すれば動かない可能性もある。河川氾濫による水没や土砂崩れによる埋没等の可能性も考慮して、平時のうちに駐車場所の安全性を確認したい。


【3】 ガソリンは常に一定量以上をキープ

→運悪く充電切れのタイミングで大地震が起こってしまったら。辺り一帯は即停電、ガソリンもすぐに売り切れ。充電はおろか、クルマを動かすこともままなりません。

そんな時も一定量以上のガソリンさえ積んでいれば、ハイブリッド走行による自家発電で充電が可能です。さらに被災圏外まで走行して満充電にしたうえで、被災地に戻り改めて電源として活用することも可能に。


せっかく[移動できる電源]になれるクルマを所有するのなら、災害時こそ、その能力を発揮したいもの。プリウスPHVを検討する方は、ぜひこのクルマを守る3つの習慣を覚えていてください。

プリウスPHVを筆頭に、これからも災害時に電源になるクルマが続々登場してくることを期待しましょう!

取材協力:

■静岡トヨタ自動車株式会社 長沼店

http://www.shizuokatoyota.co.jp/shop/detail_1.html

県内で5店舗しかないハイブリッドステーションの同店。トヨタのハイブリッドカーに即試乗可能、充電スタンドも設置しています。今回取材のプリウスPHVは「1.8L Sグレードナビパッケージ」。近未来的で爽快なブルー「スピリテッドアクアメタリック」が目印です。

ハイブリッドカーの知識が豊富な、篠原拓也チーフ。難しい専門用語も初心者の立場に立って、分かりやすく教えてくれます。

<災害時のクルマ活用法 ③> プリウスPHVは“移動する電源”になる

● 「プリウスPHV」は電気のみでも、ガソリンを使っても走れるクルマ

● 貯めた電気を取り出して使える「給電」機能があり、“移動する電源”として使える

● 満充電&ガソリン満タン時で給電できる電気量は、「一般家庭の4日分※400w出力時」

● ドライヤーや電気ケトルの湯沸し等、被災生活の助けになる日常家電も使える

● 災害からクルマを守り、活用するための“3つの習慣”を実行したい

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