Original

<編集部がやってみました!> その②  真冬の静岡市で車中泊・前編

災害時、私たちも経験するかもしれない「車中泊」。もしも底冷えのする1月にその時がきたら? 静岡市在住の編集部スタッフがマイカー&自宅駐車場で実際に体験してみました!

“車中泊・真冬の静岡市バージョン”をやってみた!

前回の記事では「災害時の車中泊のキホン」についてお伝えしました。冬場に気をつけたいポイントについても掲載しましたが、そうはいっても

「あたたかい静岡市だから、非常時くらいガマンできる」
「1日くらい寝られなくても大丈夫」

など色んな感想があったと思います。そんな「じゃあ実際は?」の声にお応えしようと、編集部スタッフSが車中泊にトライしました!

車中泊  体験の条件

<この記事を読んでいる方へ>
車中泊を体験してみるのはとてもいいことですが、安全に十分注意して行ってください。
安易なマネは危険です。自分の体力を過信しすぎないようにしましょう。

シートを倒してフラットにした車内。車中泊時にエンジンはかけず暖房は使わない。持ち込むのはLEDランタンのみ

こんな設定で、いよいよスタートです!

1日目スタート!「寒い、心細い…」

【車中泊_1日目】 1月6日(金) 23時

寒さ対策 : 毛布
体勢   : 腰かけて脚を伸ばす

初日は突発的な災害時をイメージして、特別な準備は何もナシ。服装は冬のいつもの外出着、毛布も寝室で使用中のモノを利用

■23:00  体験スタート! 【外気温1℃/車内6.5℃】

丸い温度計が外気、四角いデジタル温度計が車内。23時の車内と外気温の差は約5.5℃。車内は風がない分、やや寒さがやわらぐ程度

20℃あった室内から、ダウンジャケットを着込んで冷え切ったクルマの中へ。

このとき外気温は1℃。
通常冷蔵庫の温度は冷蔵室で3~6℃。つまり「冷蔵庫よりも寒い」外気温ということに。

座って脚は伸ばして、毛布をしっかり身体に巻きつけ、寝る体勢を整えます。
真冬用の服装のせいか、スタート直後はそれほど寒くない?印象。

■23:30  スタートから30分後~ 【外気温1℃/車内5.5℃】

深夜が近づき周囲の明かりも消え、辺りはほぼ真っ暗闇。
辺りの物音も途絶え、心細さが襲ってきます…

毛布を通り越してカラダ全体に降りてくる冷気に加え、足先の冷たさ・痛さがかなり進む。

■翌0:00  1時間後~ 【外気温1℃/車内5.0℃】

指先、鼻先が冷えでかなり痛い。寝返りを打つたび、毛布のスキマに冷気が忍び込んでくる。

身体の芯まで冷えていて、同じ体勢を取り続けているためカラダ中が痛い。
寝返りを打つと冷気が入り込んでさらに寒い。

■1:00  2時間後~ 【外気温1℃/車内5.1℃】

とにかく寒い。疲れはピークで眠気も感じるが、まったく寝られる気がしない。

あまりの寒さに耐えかねて、ここで
>「ブランケット」 を投入!

ふだんから車内に積んである黒のフリースブランケット。ひざ掛け程度の小さなものだが、あれば確かに暖かさは違う

■2:00  3時間後~ 【外気温1℃/車内5.0℃】

冷えと全身の痛さ、気持ちの疲れでこのままでは「もうもたない、ダメだ…」と感じ
>「使い捨てカイロ」 を投入!

すべてが冷え切った空間のなか、発熱するモノがあると希望が持てる

ところがカイロが期待ほどあたたかくならず(服の上に貼るタイプなのに、手に持って何度ももんでしまったせい?)。

これでだんだん気持ちが盛り下がり…、ついに
→ AM 2:43 無念のギブアップ!!!

眠りにつくことなく、車中泊1日目は終了。
部屋に戻ってきたのでした。
その後、温度測定のみ継続。
明け方に近づくにつれ車内温度は下がり続け、この日の最低温度は

■外気温→ 0℃ (AM3:00)
■車内温度 → 3.2℃ (AM7:00) 

を記録。朝7時の車内は、外とほぼ同じ温度になっていました。

陽が昇り外気温が上昇した後も、駐車場は建物に隠れクルマは日陰のまま。そのためか車内温度は下がったままでした。

車中泊1日目 を振り返る

車中泊・1日目 で感じたこと

■真冬に毛布1枚では、居られない  →  防寒着や布団は必須

強烈な寒さのなか、じっと横になっているとカラダに寒さが蓄積されてくる。冷蔵庫以下の寒さのなか毛布1枚では、たとえひと晩でも越すのはムリ。


■眠れない時間は苦しい → 睡眠は心身の復調にとても重要

スタート直後は快適だったものの、時間の経過とともに全身が痛くなってくる。寒さのストレスも相まってか、結局眠りにつくことはできなかった。

体験終了後昼過ぎまで睡眠をとったが、カラダも気持ちもザワザワした状態が翌日まで続いた。これが本当の災害時で、心身共に極限の状態だったらと思うと…。


残念ながらギブアップで終わってしまった1日目。

装備を増やして挑む2日目は、いったいどうなるのか…?


⇒次回UP予定 「 真冬の静岡市で車中泊 <後編> 」 に続きます 

【監修】 内閣府火山防災エキスパート/静岡大学 防災総合センター 教授 岩田孝仁