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2017年03月30日

にじます入りのお菓子ってどういうこと? 富士宮限定のゆるかわスイーツ「しゃれて鱒」

地域の特産食材をつかったお菓子は特にめずらしいものではない。が、その食材がにじますとなると話は別だ。富士宮市の魚として制定されているにじますを粉末にして生地に練りこむという、初めて聞いたときにはちょっと、いやかなり驚くそのお菓子の名は「しゃれて鱒」。市内の菓子店が共同開発し、4店舗で製造・販売中。

SNSに、「#しゃれて鱒って、知ってマス?」と書きたくなることうけあい。

「しゃれて鱒」は市内の菓子店が共同開発したもので、
4店舗で製造・販売中(2017年3月現在)。
・マルキーズ(宮町)
・まるじゅう(中央町)
・新月堂(青木)
・上野製菓(根原)

このお菓子、最近作られたものではないし、ブーム再来というわけでもない。
十数年前からあり、地元では「知っている人は知っている」という立ち位置。
が、富士宮市外の筆者に言わせれば、「何それ!?」という驚き・好奇心とともに、
「すごく面白い」「もっと知られてもいいのに」「なんとかして流行らせたい」という思いに駆られる。

なんといっても「しゃれて鱒」というネーミング。
しゃれているのかどうなのかの絶妙な響きに心をつかまれ、
にじます粉末入りという衝撃情報に「えっ、生臭くないの?」とおびえる(筆者自身がそうでした)。


包装は、共通デザインである富士山&にじますイラストの小袋を使う店と、
無地の小袋にオリジナルシールを貼って使う店がある。

ぱっと見たところパイのようだが、味としては白あんの饅頭を思い浮かべると近い。
白あんをベースに朝霧の牛乳を加えたミルクあんを、富士宮産にじますの粉末を練り込んだ生地で包んで焼き上げている。
基本のレシピと焼き型は全店共通だが、材料と焼き加減がお店ごとに異なるため味や見た目には微妙な違いが。
四つ子ほどソックリではないが、四姉妹といった感じか。
じっと見ているとつぶらな目も口元も愛おしく思えてくる。

以下、4店のしゃれて鱒をご紹介(感想には、筆者の独断が大いにまざってマス)。

◆「マルキーズ」しゃれて鱒 ¥130


全体的に焼き色が均一、柔和で温厚なお姉さんといった風情。
生地はしっとり。ほんのりとやさしい甘みを感じる。

【マルキーズ】店舗情報
シュークリーム、ショートケーキ、モンブランなどの定番ケーキが並ぶ洋菓子店。
メロンシャンテ、アパレイユ、クッキー等も人気だ。

TEL:0544-27-0047
住所:富士宮市宮町14-16
営業:8:30~20:00
定休:水曜

◆「まるじゅう」のしゃれて鱒 ¥145(税別)


尾ひれの先まで模様がくっきり、焼き目に特徴のある1匹。
あんは上品な甘さのミルクあんで、さらりとした味わい。

【まるじゅう】店舗情報
大正13年創業、熟練の職人技と厳選された素材で作るもちもち生地のどら焼きが名物の和洋菓子店。

TEL:0544-26-2412
住所:富士宮市中央町10-1
営業:9:00~19:30
定休:水曜

◆「新月堂」のしゃれて鱒 ¥133


かたく閉じた(?)口元に意志を感じる顔つき。
コクのあるあんがたっぷり詰まっている。


こちらの店では、にじます型のほか四角のものも作っている。
箱詰めしやすい形を、ということで開発したそう。

【新月堂】店舗情報手作りにこだわったケーキや和菓子が70種類以上そろう。喫茶コーナーでコーヒーや紅茶とともに味わえる。

TEL:0544-27-0114
住所:富士宮市青木325-12
営業:8:00~20:30(喫茶は10:00~17:00)
定休:月曜(祝日は営業)

◆「上野製菓」のしゃれて鱒 ¥130


焼き目控えめな色白さん。
生地はごく軽い口当たりでほろほろとしている。
甘すぎないあっさりした白あんとともに、すうっと溶けていく。

【上野製菓】店舗情報
あさぎりフードパーク内に店舗をもつ、創業50年超の老舗和菓子店。じっくり練り上げた羊羹が有名。

TEL:0544-52-2115
住所:富士宮市根原449-11
営業:9:00~17:00
定休:無休


販売店では、共通ののぼりがはためいている。
「しゃれて鱒」は、富士宮のユニークみやげとして、人気大爆発とまではいかなくても、もう一歩存在感をアピールしてもいいのではないかなあと思うのでありました。

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