静岡街中の呉服町通り。電線がないので景観が美しく避難もしやすい
揺れを感じたその瞬間、“ケガをしないこと”を最優先に行動してください。もしも店舗や商業ビルの中にいたら、すばやく陳列棚やガラス窓から離れます。商品の落下やショーケースの破損、倒れてくる陳列棚の下敷きにならないよう注意して。手にバッグがあればかぶって頭を守ります。コンビニにいたら買い物カゴをかぶって。
映画館やホールで観賞中の場合、暗がりが心細さを誘い誰もが動揺しやすいもの。まずは姿勢を低くして座席の間に身をかがめ、バッグ等で頭を守ります。照明がつき館内アナウンスが流れるので、むやみに動かず係員の指示に従って避難を。その際同行者とはぐれないよう気をつけてください。
屋外にいた場合、もっとも注意したいのが落下物。路上にはビルの広告塔や看板、ガラスの破片、建物の外壁などが降るように落ちてくるのでその場に立ち止まらず、建物からできるだけ離れ、頭を保護しながら広場等のオープンスペースや新しい丈夫そうな建物の中へ避難してください。
静岡街中の青葉通り。並木の真ん中に大きく見えるのが静岡市役所
静岡街中の「青葉通り」周辺。静岡市役所前から常磐公園まで、およそ幅18m・長さ520mにわたって続く並木と水辺の憩いのエリアです。強い揺れを感じたとき、とっさに逃げ込む“オープンスペース”として頼りになるのがこの青葉通り。十分な広さがあり、中心の通路スペースは周囲の建物から離れ視界も開けているので、降ってくる落下物を目視で確認しながら避けることができます。
近くに避難できる適当な場所が見つからない場合、今いる場所からできるだけ近い、比較的新しく建てられた(1981年以降の新耐震基準で建築)コンクリート造のビルの中へ身を寄せてください。ただし身を隠す場所を求めてむやみに動き回るのは危険です。揺れが収まったと思ってもすぐに余震が来る場合もあるので、倒壊の恐れがあるひび割れたビルや古い木造建築物、ブロック塀や自動販売機には絶対に近づかないこと。
揺れが収まっても地震直後は火災の発生や余震で建物が倒壊するなど、二次災害に巻き込まれる恐れがあります。余震は何分後に来るのか、どの位揺れるのか、何回続くのか、誰も分かりません。
より大きい余震が来ることも想定して、今いる場所の安全が確認できたならその場にとどまり、静岡市の同報無線や携帯ラジオ、スマホのラジオ・テレビ、行政のサイト等から信頼できる情報を得るようにしてください。
また緊急時に情報を得たり、応急救護が受けられたりするのが「避難地」です。
■呉服町通りから → 静岡市役所 方面(東)へ 御幸通りからお堀を超えた、駿府城公園の周囲に6ヵ所
(1)(旧)静岡市クリエイター支援センタービル ※1
(2)城内中学校
(3)静大付属小・中学校
(4)静岡雙葉中・高等学校
(5)葵小学校
(6)静岡英和女学院中・高等学校
※(1)「静岡市クリエイター支援センター」 は 4/1より七間町に新設の「上下水道局庁舎」に移転
(1)(旧)静岡市クリエイター支援センタービル ※1 (2)城内中学校 (3)静大付属小・中学校 (4)静岡雙葉中・高等学校 (5)葵小学校 (6)静岡英和女学院中・高等学校
■呉服町通りから → 青葉交番 方面(西)へ 昭和通りを横断した、常磐公園含め2ヵ所
(7)常磐公園
(8)新通小学校・新通公園
(7)常磐公園 (8)新通小学校・新通公園
避難地は公共交通機関がストップし、帰宅できない場合の待機場所にもなります。ただし避難地へ行くかどうかは人任せにせず、自分の目と耳で確かめた情報をもとに判断してください。避難時はできるだけ道幅の広い道路を選んで。狭い道路では電線が切れたリ垂れ下がったりして感電の危険があります。「御幸通り」「江川町通り」は電線が地中化されていて避難路として利用できます。
また自分にケガがなければ、救助の手助けを必要としている人がいないかを確認。必ず周囲の人と協力し、ビルに閉じ込められた人を発見したり、火災のバケツリレーをしたりと、ひとりでも多くの人を助けることが被害を軽減させます。
もしもの時のシミュレーションが一度でもできていれば、とっさの時も落ち着いて行動できます。買い物帰りに少し足を延ばして「ここを通っていけば○分で着きそうだな…」と実際の位置感覚を体験してみることをオススメします。
静岡市内の緊急避難所を、地図上で探すことができる、
「助かる!ジブン防災静岡」独自の避難所マップです。
緊急避難所は、グリーンのピンが立っている場所です。
スマホでは、現在地から避難所までのルートも表示されます
学区エリアごとに、避難所を探すこともできます。
【監修】 内閣府火山防災エキスパート/静岡大学防災総合センター教授 岩田孝仁