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<家族の無事を確認する【前編】> アナログだけど大切な、家族の取り決め

地震の揺れが収まってホッとしたのもつかの間、家族へ電話もメールもつながらず、LINEの返事もない。そんな時やっておいて良かった!と思うのが【家族の取り決め】 です。

災害時の通話は「ほぼつながらない」と思った方がいい

地震が起きたとき、ほとんどの人はスマホ・ケイタイのいつもの方法で連絡を取ろうとするのではないでしょうか。

ですが通話は通信事業者が救命や災害復旧の重要通信確保のため「通話規制」をかけ、回線のパンクを回避。そのため一般の電話はほとんどつながりません。またケイタイの基地局(ビル屋上周辺に複数の小型アンテナが立っていたら、それです)が停電により機能を停止したり、基地局そのものが損傷を受け通話不能になる場合もあります。

一方2011年の東日本大震災時は比較的つながりやすかったTwitter等のSNSサービスですが、残念ながらデータ通信にも限界はあります。たとえば平日のお昼どき、スマホの通信速度低下を感じた経験のある人もいるでしょう。スマホやLINEの普及でSNSユーザーが爆発的に増えた今、災害時に通信が殺到すれば通話同様にデータ通信もつながりにくくなる事態は十分考えられます。

そこで直接連絡がつかないときでも家族の無事を確認できる方法を [家族の取り決め] として話し合い、家族全員で共有しておくことをオススメします。

家族がバラバラになることを防ぐ “落ち合う場所”

意外と盛り上がる「家族の防災ミーティング」。もしものときお互いがどう行動するのか、予測できるようになりますよ


[1] 自宅以外にも “落ち合う場所” を決めておく

地震が起きたらまずは「自宅に帰ろう」となりますよね。その場合住まいの耐震性は確保できているのか、ふだんのうちに確認しておきましょう。もしも自宅が「津波や土砂災害の危険エリアにある」「倒壊の恐れがある古い木造住宅だ」「延焼の恐れが大きい住宅密集地にある」「エレベーターでしか上がれない高層階だ」等リスクが高いと分かっている場合、家族が自宅に集まれずバラバラになってしまうことのないよう、自宅以外の落ち合う場所を必ず決めておいてください。

安全だろうと思っていた自宅も万一の倒壊や火災で避難せざるを得ない場合もあります。そこで落ち合う場所を、たとえば自宅がダメなら「近くの実家」、そこがダメなら「避難所になっている近くの小学校」と、簡単にでも第二・第三の候補まで話し合っておくと安心です。

また落ち合う場所を決める際は津波・土砂崩れ・洪水等のハザードマップ(=災害の被害予想を落とし込んだ地図)を必ず用意し、エリアが安全かチェックした上で慎重に決めてください。とくに小学生以下の子どもがいる場合、そこに至る避難経路を家族で実際に歩き、注意すべきモノの対処法(ブロック塀や古い建物には近づかない、等)を一緒に確認しておきましょう。少し手間はかかりますが、登下校中の子どもがひとりで地震にあう場合を考えればやっておく価値はありそうです。

ふだんのお付きあいが、家族を手助けしてくれる

[2] 日頃からご近所とあいさつをする

自分がすぐ帰宅できないとき、とくに子どもやお年寄りがいる家庭で頼りになるのがご近所の方です。東日本大震災では日中家にいるママが子どもの安否を連絡してくれたり、集団下校した子どもを自宅で預かってくれていた例が。また自分に代わって足腰の衰えた祖父母の避難を手助けしてくれる場面もあるかもしれません。

その後の被災生活をスムーズにするためにも、ふだんからご近所とあいさつをかわし、自分たち家族をご近所に知っておいてもらいましょう。町内会に加入し、自治体や町内会主催の運動会や防災訓練に参加することも大切です。

[3] “遠方の電話連絡先” を決めておく

遠方の身内や知人に、家族それぞれが連絡できれば、その人を介して互いの状況を知ることができる


災害直後の被災地内では、スマホ・ケイタイに加え固定電話もほとんど電話がつながりません。ですが被災地→遠方への通話は比較的つながりやすい場合も。遠方に住む親類や知人を「もしものときは、ここに家族みんなが状況を連絡する」と決め、情報の中継拠点になってもらうとスムーズに安否が確認できます。

スマホ・ケイタイが使えない状況でも、災害時通話が優先される「公衆電話」や避難所等に開設される無料の「特設公衆電話」を使えば通話はできます。遠方の電話連絡先は自宅からできるだけ遠くへ、複数個所、各地に分散させて想定してください。

[4] “もしもの連絡先リスト” を常時携帯する

非常時では気持ちが動転して、自分や家族の電話番号・メールアドレスがとっさに思い出せないことも。スマホ・ケイタイのアドレス帳も充電切れや故障で見られない可能性もあります。紙に書いた「もしもの連絡先リスト」に自分や家族の連絡先とあわせて“遠方の電話連絡先”も記載し、いつでも使えるよう10円玉と一緒に常時携帯(※【コラム03常時携帯するモノ】参照)しましょう。


家族の無事が確認できるまで、不安は募るばかりですが[家族の取り決め]を事前に話し合い、複数の手段を試すことができれば早いうちに連絡がつく可能性は高まります。

ハザードマップは行政から配布されたモノのほか、トップ画面リンクの「静岡市防災情報マップ」からも確認できます。家族が集まった際ハザードマップを見ながら「○○の学校、どこか教えてくれる?」 と [家族の取り決め]を話しあうきっかけをつくってみるのもいいですね。

【家族の無事を確認する】の後編では、災害時専用の連絡手段となる「災害用伝言サービス」について紹介します。

まとめ

<家族の無事を確認する【前編】> アナログだけど大切な、家族の取り決め

●災害時は通話もデータ通信もつながりにくくなり、直接連絡を取り合うことは難しい

●[1] 家族の落ち合う場所 はハザードマップを参考に、自宅以外にも決めておく

●[2] 地域でのふだんのおつきあいを大切にする

●[3] 遠方の電話連絡先 を決め、 [4] もしもの連絡先リスト を家族全員で常時携帯する

●災害時は通話が優先される 「公衆電話」・「特設公衆電話」 が役に立つ

【監修】 内閣府火山防災エキスパート/静岡大学防災総合センター教授 岩田孝仁

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