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<グラッときたら。外出編③> JR静岡駅~紺屋町の地下道で「グラッ」ときたら?

JR静岡駅と静岡街中の行き来に便利な“地下道”。そこで地震にあってしまったら。地下のキホンを知って、もしもの時も落ち着いて判断ができるようにしておきましょう。

静岡駅前から続く地下道・地下街、あらためて確認

なかなか目にすることのない、地下だけを抜き出した「静岡駅前地下道MAP」。ふだん使わないルートや出口も、もしもの目線でチェックを。

静岡駅構内から地下への入口。まっすぐ進むと左手に、自然光が明るく降り注ぐ「地下広場」が見えてくる。

JR静岡駅北口を起点に、呉服町スクランブル交差点までつづく静岡駅前の地下道。通勤通学、街中への買い物にと、普段からよく使うという人も多いのではないでしょうか。

この地下道は駅地下からはじまる通路のみの[静岡駅北口地下道]と、葵タワー・パルコや各店舗が立ち並ぶ[紺屋町(こうやまち)地下街]の2つから構成されています。

出口は[静岡駅北口地下道]がA~S、[紺屋町地下街]がK1~K8と区分されています。

[静岡駅北口地下道]と[紺屋町地下街]、それぞれの出口案内表示。紺屋町の出口は「K+数字」で表記される。

昭和45年頃、最初に[紺屋町地下街]が作られ、その後段階的に施設や地下道が接続。今のような複雑なカタチの地下道になっていったようです。

A出口の地下広場 と国道1号線を渡ったJ出口。平成22年のリニューアルで地下と地上が大開口でつながり、利用しやすい雰囲気に。

知ってるつもりの静岡駅前の地下道。この機会に上図マップで、全体像を見直してみましょう。

意外!地下は地上よりも揺れが小さい

もともと地下は地面より下にあるため、地上の建物のように揺れが増幅されることがなく、結果として地上よりも地下の揺れが小さくなる傾向があります。

意外ですが地下道・地下街は、地震の揺れに対して比較的安全なのです。

実際阪神・淡路大震災で震度7の地域にあった地下街「さんちか」では、構造の部分的なひび割れや壁材の落下等はあったものの、ケガ人が出るような大きな被害は発生しませんでした。

北口地下道の様子。ティッシュ配りに出会うのもおなじみの風景。

ですから地下で揺れを感じても、必要以上に不安になることはありません。バッグなどで頭を保護し、ガラスや壁面・照明から離れ、太い柱の下など安全な場所へ避難。揺れが収まるまで待機し、状況に応じて地上へ出るか判断するのが基本です。

[紺屋町地下街]では防災センターを設け、様々な防災対策を行っています。

防災設備として来街者に災害状況を伝えるスピーカー、停電時に使う非常電源、各種消防設備(火災報知器・スプリンクラー・排煙設備等)を整備。ガス漏れ検知器は店舗だけでなく配管のある通路にも設置しています。

また地域の商店街で毎年防災訓練を続け、防犯カメラの設置や民間警備会社による見守りも実施。もしものときは、K5出口すぐの「小梳(おぐし)神社」が落下物から身を守るオープンスペースになりそうです(ただし構造物として一般的に倒れやすい、鳥居や灯篭等には要注意)。

パルコ向かいの小梳神社は、街中のオアシス的スポット。防災センターも境内内の建物に設置されている。

一方[静岡駅北口地下道]は地下にあるとはいえ、原則的に一般の道路と同じ扱いです。もしもの場合の人による情報提供や避難誘導等は期待できません。いざという時は自分で状況を判断し、行動しなければならないことは覚えておきましょう。

出口A・C・Nの地上にある「駅前広場」は、駅のすぐそばですが面積が広いので、とっさに身を寄せるオープンスペースとして使えるでしょう。

タクシー乗車場・バス乗り場に面した「駅前広場」。竹千代像・家康像のある辺り、といえば場所が分かるかも。

ひとつの地下空間に思える静岡駅前の地下道ですが、防災面でみるとこうした細かな違いがあることは、頭の片隅に置いておいてください。

地下の“停電と火災”はこう対処する

もしも夜間に地震が発生、停電で真っ暗になってしまったら。地上への避難路を教えてくれる、誘導灯が頼りになります。

天井に取り付けられた、人と矢印に緑色の誘導灯(右)と案内板。停電時も内蔵バッテリーで光り、出口のある方向を教えてくれる。

ただ明かりは十分とはいえません。バッグの中に備えておいた非常用ライト(※)やスマホ・ケイタイが明かり代りになります。誘導灯に従い足元を照らしながら、壁伝いに出口まで移動しましょう。

※掲載コラム参照<モノの備え>常時携帯するモノ

https://machipo.jp/bousai/column/13371

さらに地下街で怖いのが“火災”です。火災で発生する煙や漏れたガスは有害です。万一煙が蔓延してきたらできるだけ姿勢を低く、ハンカチやマスクなどで口と鼻をおおい、煙に巻かれないよう速やかに地上に避難します。
地下で停電・火災となったらパニックが怖い、と聞いたことがある人も多いでしょう。ですが過去の事例を見てみると、うまく情報を得られないことで状況判断ができず、どうしていいか分からないまま立ち尽くしてしまう、といった場合が多いようです。
火災は「逃げ遅れ」が命に関わります。少しでも異変を感じたら勇気を持って、すぐに地上へ避難、を徹底しましょう。

またふだんは気づきにくいのですが、地下道には大量の地下水を排水する設備があり、常時稼働しています。地震で長時間の停電が続けばこの排水設備がストップ、通路に地下水があふれ出す可能性もあります。

さらに台風・豪雨等での水の被害ですが、静岡駅周辺は水深50cm未満の安倍川浸水想定域になっています。大きな被害が予想される数字ではないですが、警報が出るような悪天候が続くときは地下の利用を控えるなど、注意は必要でしょう。

地上への出口は 30m または 60m おきにある!

もうひとつ、地上への出口は法律により
・地下街30m / 地下道60mおき以上に設置 (店舗内の地上出口や非常口含む)
とされています。
これは普段なら1分も歩かないうちに必ず出口がある、ということになります。ですから地上に避難する、となったら一度気持ちを落ち着けて

・人が少なく空いている 
・階段幅が広い

出口を探しましょう。近くでも人が殺到している出口は混乱に巻き込まれ、ケガをする恐れがあります。空いている出口なら少し離れた場所だったとしても、結果的にスムーズに避難できます。

ふだん何気なく利用している地下道・地下街。こうした事実を覚えおいて、もしものときもあわてず、最適な判断ができるようにしたいですね。

<グラッときたら。外出編③> JR静岡駅~紺屋町の地下道で「グラッ」ときたら、どうする?

●地下は地上よりも、比較的安全

●もしもの時にあわてないよう、「静岡駅前地下道MAP」 で地下の全体像を再確認

●地震の場合は揺れが収まるのを待って状況確認。頭を保護し落下物に注意して地上へ

●火災が起きたら、姿勢を低く口と鼻をハンカチなどで覆い、速やかに地上へ

●地上への出口は [ 地下街30m以内 / 地下道60m以内 ] にある

●避難時は [ 空いている ・ 階段幅が広い ] 出口を探して逃げる

【監修】 内閣府火山防災エキスパート/静岡大学防災総合センター教授 岩田孝仁

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