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【vol.1】 私たち と 日赤さんって、どんな関係?

赤い十字のマークでおなじみの日本赤十字社=「日赤」さん。今回日本赤十字社静岡県支部に伺って、災害時の日赤さんの活動や、お母さんが知っておきたいケガの手当や食事の工夫についてお話を聞いてきました。3回連続でお伝えします。

日本赤十字社静岡県支部。すぐ隣が静岡赤十字病院です。 3歳の娘さんを持つ、お母さんと一緒にうかがいました。

[1]日赤さんって、そもそもどんな団体?

ジブン防災編集部(以下・編):

先日の熊本地震は驚きました。ニュースで赤いユニフォームを着て救護活動にあたる日赤さんの姿が報じられていましたね。

日本赤十字社 静岡県支部(以下・赤):

はい、全国の日赤から延べ211の救護班(赤十字病院の医師・看護師・事務等で構成した医療チーム)が現地へ派遣されました。

静岡県からも静岡と、浜松の各赤十字病院から、被災地へ救護班を派遣し、救護活動を行いました。
また、静岡・浜松・引佐の赤十字病院からは、熊本赤十字病院の支援要員として看護師や事務員の派遣を行いました。

今回取材に答えてくれた、山﨑さん。秋には第一子出産予定のプレママさん。

編 :

そうだったんですね。ふだん「赤十字」と聞いて思い浮かぶのは、献血や病院、義援金だったりするのですが、災害時に実際に人や物資を送って救護活動もする「赤十字」とは、そもそもどんな団体なのですか?

赤 :

「日本赤十字社法」という法律に基づいて設置されていますが、民間の認可法人です。誕生は明治20年と歴史が長く、人道支援活動を中心としている、誰でも参加できるボランティア中心の団体です。

ですから災害時には国や行政からの指示を待たず、自分たちの判断でいち早く災害時対応を開始することもできます。日赤は全国にネットワークがあるので、被災地とその他の地域で互いに助け合えるスケールメリットは大きいと思います。

[2]災害の義援金。そのまま全額が、被災者へ

赤 :

あまり知られていませんが、皆様からお寄せいただいた義援金は、そのまま全額を送金しています。

編 :

えっ、そうなんですか?

「日赤の活動資金は全額、賛同してくれる方々からの寄付によって賄われているんですよ」と山﨑さん。

赤 :

はい。この「義援金」とは別に、日赤の救護班による被災地での医療活動をはじめとする、様々な災害救護活動等のために使われる「活動資金」があります。

義援金は、日赤や中央共同募金会などの義援金受付団体に託され、その全額が被災都道府県に組織される「義援金配分委員会」へ送金され、同委員会で定める配分基準に従って、被災者のみなさんへ届けられます。

東日本大震災発生から今年で5年が経ちましたが、日赤静岡県支部に寄せられた東日本大震災・義援金は、累計でおよそ48億9000万円(16年3月時点)となりました。

これは全国を見てもトップクラスの額です。やはり静岡の方の「地震・災害は人ごとではない」との意識の高さが表れていると感謝しています。

[3]日赤さんの災害救護活動とは

編 :

では日赤さんの災害救護活動とは、具体的にどんなものなのでしょうか。

赤 :

日赤では全国で約500班・6000名近い医師・看護師等を救護班として編成。災害がおこれば迅速に被災地へ派遣し、救護所の設置・被災現場や避難所での診療・こころのケア活動などを行います。

さらに救援物資の配分、血液製剤の供給、義援金の受付、救護員の養成・訓練も災害救護活動の一環として取り組んでいます。

熊本地震では被害の大きかった益城町で、浜松赤十字病院救護班が巡回診療にあたった。

仮に静岡県内で震度6弱以上の地震が発生した場合、私たち日赤静岡県支部では全職員がただちに出社。災害対応体制に入ります。

大地震が起これば県内の5つの赤十字病院(静岡・浜松・引佐・伊豆・裾野)は病院長を中心に「災害対策本部」を設置、県内の各赤十字病院に組織されている10の救護班が傷病者の収容、治療にあたります。

同時に遠方からの応援救護班や「DMAT」医療チームの受入、緊急仮設診療所「dERU」の派遣と治療も行います。
※DMAT・ディーマット=災害初期の救命医療を主な目的とした、国の医療チーム

編 :

静岡で大地震があったら県内の赤十字はもちろん、全国の赤十字が支援してくれる体制が整っているのですね。

赤 :

そうですね。静岡に来ると予想されている「東海地震」レベルにおいては、全国から50の救護班と10の「dERU」が派遣される想定になっています。

編 :

それは頼もしいですね。「dERU ディーイーアールユー」というコトバは、あまり聞き慣れないのですが…。

赤 :

「dERU」とは、診療設備とその輸送用車両、救護班のシステムを総称した、緊急仮設診療所のことです。

たとえば病院のない山間部に負傷者が多かった場合、「dERU」を現地へ派遣、救護拠点として開設しただちに被災者の治療にあたることができます。静岡県支部にも平成18年から「dERU」が配備されています。

トラックで移動できる仮設診療所「dERU」。コンテナの中には医療器具・診察台・簡易ベッド・貯水タンク・テント等を収納。

熊本地震でも「dERU」の大きなテントが張られ、様々な地域の日赤救護班が協力して治療にあたった。

日赤ではこの他にも、被災者に配分するための「災害救援品」(毛布・懐中電灯・タオル等のセット)の備蓄や救護資機材(車両・携帯型医療セット・無線機・発電機・衛星携帯電話等)の整備をふだんから続けています。
みなさまからの寄付は、このように災害が発生したとき、ただちに現地へと医療救護班や救援物資などを届けるために活用されています。

編 :

そうだったんですね。日赤さんが災害に備えてこれだけしてくれているなんて、はじめて知りました。災害への備えは自分で、が基本だと思いますが「いざとなったら助けてくれる人たちがいる」と分かると心強いものですね!
本日はありがとうございました。

赤 :

ありがとうございました。

→【vol.2】 <日赤さんに教わる母ヂカラ。その①>もしもの時、“応急手当”ができる母になる。【6/22公開】 に続く

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もっと詳しく知りたいときは
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■日本赤十字社静岡県支部 災害救護事業

http://www.shizuoka.jrc.or.jp/jigyo/

■熊本地震災害の静岡県支部の対応について

http://www.shizuoka.jrc.or.jp/oshirase/news.php?MD=&M=2&N=341

■熊本地震災害義援金の受付

http://www.shizuoka.jrc.or.jp/donation/detail.php?MD=&N=24

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今回お話してくれた人
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日本赤十字社静岡県支部 事業推進課・救護係 山﨑裕乃さん

INDEX

【vol.2】 <日赤さんに教わる母ヂカラ。その①>もしもの時、“応急手当”ができる母になる。

https://machipo.jp/bousai/column/16855

【vol.3】 <日赤さんに教わる母ヂカラ。その②>もしもの時、“あたたかい食事” が出せる母になる。

https://machipo.jp/bousai/column/17039

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