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【vol.2】 <日赤さんに教わる母ヂカラ。その①> もしもの時、“応急手当”ができる母になる。

災害時にケガをしたとしても、止血や骨折の応急手当を知っていれば心強さが違います。日赤さんが災害救護の経験から得た「応急手当のノウハウ」を教えてもらいました。

子どもがケガをしたら。まずは知っておきたいこと

災害時子どもの異変に気づいたら、まずは冷静に周囲を確認。手当てする大人が、二次災害(建物倒壊や火災等)に巻き込まれる危険がないか確認し、安全を確保してから子どもの手当を行います。
正しい手当を行うためには、くわしい観察によって正しく判断することが必要ですが、慎重になりすぎて手当が遅れないようにします。

子どもが下記のような状態であれば、命にかかわる状態であり、直ちに手当すべき傷病です。

<命にかかわる傷病>

・意識障害
・気道閉塞(異物や意識消失による舌の落ち込みで気道がふさがれ、十分な呼吸ができない状態)
・呼吸停止
・心停止
・大出血
・ひどい熱傷
・中毒

「意識障害」とは、刺激に対する反応がみられないこと。

子どものそばで大きな声をかけながら、乳児の場合は足の裏を、幼児の場合は肩を軽くたたいて、反応(=意識)があるか確かめます。

目を開ける・何らかの返答がある場合は「反応がある」、こうした仕草がない場合は「反応がない=意識障害」と考えられます。

反応がある場合でも、刺激をやめると眠る・あやしても笑わない・視線が合わないなどの場合は意識障害がある、と考えられます。

意識障害の場合、同時に呼吸停止・心停止していることもあり得ます。周囲の人に協力を得て、ただちに119番通報やAEDを持ってきてもらえるよう依頼します。心肺蘇生やAEDによる「一次救命処置」を行います。

■日本赤十字社  一次救命処置の手順 (傷病者発見から救急隊に引き継ぐまでの手順)

http://www.jrc.or.jp/activity/study/safety/process/

平常時と違って医療機関への連絡・搬送はスムーズにはいかないかもしれません。ですが救急隊へ引継げるまでこうした判断・処置をしていれば、命が助かる確率はぐんと上がるはずです。

ケガ別・応急処置はこうしよう!

[1]きずの手当

「とがったモノを踏んでしまった」、「とがった破片で切ってしまった」など、災害時にきずのけがは多く発生します。きずの手当では出血を止め、苦痛を和らげ、化膿(細菌感染)を防ぐことが大切です。

<きずの手当に使用するモノ>
● ガーゼ (きずを覆うもの)
● ばんそうこう (きずにガーゼを固定する)
● 包帯 (バンダナ・ハンカチ・ストッキング等、清潔なモノで代用可)

<きずの手当 の基本>
1、子どもを安静にして、全身の状態をよく見て、保温や体位に注意する
    ↓
2、きずの手当の前に、手を洗う
    ↓
3、きずの汚れを水で洗い流し、タオルなどで水をやさしくふきとる
    ↓
4、出血している場合は清潔なハンカチやガーゼを当て、その上から圧迫する(直接圧迫止血)
    ↓
5、きずより少し大きめのガーゼやばんそうこうを当てる


原則消毒液は使用しません。きずが手や足にある場合、痛みが和らぐようであれば、手や足を高めにしておくといいでしょう。

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日赤さんの実例 : ハンカチを使った手指の手当
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包帯がなくても、ハンカチ大程度の布があれば“応用包帯”として、きず口の保護ができます。

[2]止血のしかた

人間は一時に全身の1/3量以上の血液を失うと、命の危険があります。大出血はただちに止血をしなくてはなりません。

止血の方法には「直接圧迫止血」があります。

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直接圧迫止血 とは
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出血しているきず口をガーゼやハンカチなどで直接強く押さえて、しばらく圧迫します。

この方法が基本で、確実な方法です。包帯を少しきつめに巻くことでも圧迫して止血することができます。

直接圧迫止血のしかた。包帯を巻くときはゆるすぎてはずれないか、きつすぎて腫れや痛みが増して患部が悪化しないか、手当の後も注意して見守ります。

[3]頭部のけが

子どもは頭部のけがが多くみられます。頭の皮膚には血管がたくさんあり、けがの程度の割には出血が多く驚くことがあります。頭皮のきずそのものは直ちに命にかかわるものではありませんが、出血がひどいとショックを起こす危険があります。

また頭部のみに気を取られて、頭部以外の首や手足など体にけががないかを見落とさないよう、注意してください。

< おそらく心配ないが、様子をみるとき >
頭を打って泣き出したが、15分くらいで泣き止む。顔色も悪くなく吐き気もなく、よく食べたり飲んだりしている。いつもと変わったことはなく、機嫌がいい。

●手当としては
・安静にして様子をみる
・わずかな出血は直接圧迫止血、小さく固いこぶは冷やして様子をみる
・数日よく観察する
※出血が多い時、こぶが大きかったりブヨブヨと腫れてきたら医療機関へ連れて行く


< 以下のような症状があるときは、すぐに119番 または 医療機関に搬送する >
・意識がない
・呼吸が乱れている
・耳、鼻、口などから血液や液体の流出がある
・吐く
・けいれんがある
・頭痛、発熱がある
・目つきがおかしい
・手や足を動かせない
・顔色がひどく悪い

●手当としては
・ゆすったり乱暴にしない
・吐くときは窒息しない体位をとる。耳や鼻にものをつめない
・身体を保温する
・意識がないときは、一次救命処置の手当をする

[4]骨折の手当

災害時は建物の倒壊や落下物によって、骨折も多く発生します。

●手当としては
患部や患部の上下の関節を固定することで、痛みを和らげる・出血を防ぐ・新たにきずがつくことを防ぎます。

固定には折れた骨と患部を支える副子(ふくし)を使うのが一般的ですが、包帯やストッキングで子ども自身の身体に直接固定する方法もあります。

「副子(ふくし)」は患部の大きさに応じて、割箸、新聞紙・雑誌を畳んだもの、ダンボール、座布団など、身近にあるもので代用できます。

副子になるものがない場合でも、レジ袋や着ていた服などを使って患部を固定できます。

日常も災害時も。子どもを守る「幼児安全法」とは

とくに小さな子どもを持つママなら、災害で一番心配なのは“子どものこと”、という人は多いのではないでしょうか。

東日本大震災が発生した際、寒さと災害のストレスで突然「けいれん」を起こし、倒れてしまう子どもが多数いたそうです。目に見える異変がなかったとしても、災害時に子どものケアが十分してあげられるのか、不安に思っているママは多いでしょう。

もしも自宅が被害に遭ってしまい、子どもを連れて避難することになったときの留意点を確認しておきましょう。

(出典:赤十字幼児安全法教本)

また日本赤十字社静岡県支部では災害や万一の事故・急病に備え、日ごろから様々な救急法等の講習会が開催されています。なかでもママに人気があるのが「幼児安全法」です。

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講習 「幼児安全法(短期講習)」とは
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内 容:
子どもの事故予防、心肺蘇生、AEDの使い方、けがの手当てがわずか2時間で学べます。
A:乳幼児の心肺蘇生
B:応用包帯(けがの手当て)

対 象:
県内在住の満15歳以上
※託児あり。各回3名まで先着順

教材費:
A:乳幼児の心肺蘇生 320円
B:応用包帯(けがの手当て)160円
※ともに保険料含

申 込:
開催日2ヶ月前から受付開始、開催30日前締切

開催日ほか詳細は、以下のリンクから確認できます。

■日本赤十字社静岡県支部 講習スケジュール

http://www.shizuoka.jrc.or.jp/koushu/

子どもの身体のケアが十分にできれば、親も余計なストレスを抱えずに済みます。応急処置のノウハウは日常の様々なシーンでも活きてくるので、ぜひ覚えておいてください。

INDEX

【vol.1】 私たち と 日赤さんって、どんな関係?

https://machipo.jp/bousai/column/16854

【vol.3】 <日赤さんに教わる母ヂカラ。その②> もしもの時、“あたたかい食事” が出せる母になる。

https://machipo.jp/bousai/column/17039

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