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<グラッときたら。外出編③> クルマ運転中にグラッときたら

運転中、急にグラグラッ!大きく波打つ地面にハンドルをとられたり、真っ暗闇のトンネルに取り残されたり…。クルマを運転する人なら知っておきたい、地震の際の基本行動を確認しておきましょう。

クルマは左側に停車、カーラジオで状況確認

運転中に震度5以上の大きな揺れが起こると、路面が大きく波打ち、パンクしたかのようにハンドルがとられコントロールが効かなくなります。

すぐにハザードランプを点滅させ、後続車に追突されないよう急ブレーキはかけないで、ゆっくりと減速、道路の左側に停車させます。

これは消火や救助の緊急車両用に中央の車線をあけるためです。揺れが収まるのを待って周囲の状況を確認。差し迫った状況でなければ車内にとどまり、カーラジオで地震情報や交通情報を確認してから次の行動に移ります。

もしもトンネル内にいた場合は、前方出口が見通せれば低速でトンネルを抜けます。

トンネル内は昼間でも照明が点き明るくなっているが、大地震発生時は停電により突然暗闇になる可能性がある。

クルマを置いて逃げる時は、できるだけ空き地や駐車場に移動させる

津波や火災等でやむを得ずクルマを置いて逃げる(緊急ひなんの)場合は、緊急車両の通行や復旧作業の妨げにならないよう道路上には乗り捨てず、できるだけ道路外の空き地や駐車場に移動させるよう心掛けてください。

万一、道路上に多数のクルマが放置されれば、緊急車両が通れず多くの人命が失われる、放置車両を撤去するにも多大な時間と労力がかかる、道路下に埋設されている水道管・ガス管等の復旧作業も大幅に遅れる等、多方面に影響が出ます。

そのためエンジンを止め、キーは車内に置いて、ドアはロックせず、窓は閉めます。いわゆるキーフリーシステム車の場合は、リモコンを車内に置き、ひなんしてください。


2014年に法律が改正され、災害時緊急車両の通行の妨げになる放置・立往生車両は、持ち主の同意なしで重機を使って強制撤去できることになりました。

ですからドライバーは、最後まで自分のクルマに責任を持つことが重要です。


高速道路の「緊急ダイヤル#9910」「ハイウェイラジオ」を知っておく

静岡市には「東名」&「新東名」の2本の高速道路がありますが、地震発生時は震度5弱以上で通行止め(交通規制)となり、走行中のクルマは最寄りのランプ(一般道と連結する取付道路)から一般道へ出ます。新たなクルマは進入できないルールになっています。

新東名・上り「新静岡IC」近くの本線の様子。新東名は東名に比べ道幅が広く、アップダウンが少なくカーブも緩やかで走りやすいといわれている。

揺れに気づいたらハザードランプを点滅させ後続車に合図を出し、より慎重にスピードを落として路肩や非常駐車帯に停車します。

大きな「のり面(盛土や切土で作られた斜めの壁面)」下や、トンネル入口/出口付近での停車は、揺れの大きさによって崩落の危険性があるので極力避けてください。

高速道路本線上では「非常電話」は1kmおきに設置されています。使用のため車外へ出るときは十分に周囲を確認し、スピードを出したクルマにはねられないよう注意します。

非常電話が使えないときは、スマホ・ケイタイ等から「道路緊急ダイヤル[#9910]」を使います。

道路緊急ダイヤル[#9910]  とは

道路上の故障車や落下物など、緊急事態の際24時間・通話料無料で管理者につながる電話番号。 全国の高速道路・国交省管理の国道すべてが対象。 「#9910」をダイヤル後、音声ガイダンスにしたがって道路名を選択すると応対者につながる。 災害・交通情報は道路情報板や「ハイウェイラジオ1620kHz」、高速道路会社のパトロールカー、サービスエリア等の拡声放送によっても知ることができます。

非常電話の看板、道路情報版の「ハイウェイラジオ放送中」の表示。高速道路に乗ったらハイウェイラジオにダイヤルを合わせる習慣を身に着けたい。

ハイウェイラジオ  1620kHz とは

AM1620kHzのカーラジオで24時間聞ける交通情報。通行止め・事故・渋滞等、情報を5分ごと更新。 放送が聞ける区間はインターチェンジ・ジャンクション・サービスエリア付近等が中心。 約1km手前に設置した案内標識で予告があり、法定速度で走行すると2回以上聞くことができる。

東名高速道路&新東名高速道路 ハイウェイラジオ設置個所一覧

ただしこうした交通情報も地震による停電等の影響で発信できない可能性もあり、その場合は一般のラジオ放送を聞くようにしてください。とくに沿岸部で津波の可能性がある場合は、波の高さや到達時間などできるだけ正確な情報を得てください。

交通規制により高速道路から一斉にクルマが降りてくると、もともと地震の影響で渋滞している一般道がさらに拍車をかけて大渋滞となり、見ず知らずの場所で立ち往生することも考えられます。


新東名・上り「新静岡IC」の出口付近。大地震発生時は高速道路を降りようとしても進むことができず、渋滞解消まで相当な時間がかかることが予想される。

地震に遭遇した場所にもよりますが、クルマで一般道に出るだけでなく、しばらくはクルマにとどまることも想定しておいてください。

過去の事例をみると、大渋滞や通行止めでは個人の大切な財産であるクルマを放置して立ち去る人は、ほとんどいないことが分かっています。つまり津波や火災等のすぐさま人命にかかわる緊急事態でない限り、通行再開まで何十時間でも車内で待ち続けるのが、多くの人の行動パターンです。

災害に限らず交通事故による長時間の通行止め等にも備えて、車内には非常用の飲料水・食料・携帯トイレなどを常備しておきましょう。


ふだん使う「トンネル」は、特徴を把握しておこう

一般道でも高速道路でも、トンネルは追突事故や車両火災事故が起こりやすく、かつ救助活動も困難なため、運転中はとくに注意したい区間です。

新東名上り、静岡SAから進み1本目のトンネル、長さ800mの「谷津トンネル」。この区間は谷津トンネルを先頭にトンネルが5本続く。

高速道路のトンネル内は、およそ下記の間隔で非常用設備が設置されています。

■非常口_750mおき

■非常電話_200mおき

■火災通報用「押しボタン式通報装置」_50mおき

新東名高速道路のトンネル「非常口誘導表示」はよく目立つ巨大なモノで、運転中でも目視できます。日常よく使うトンネルがあれば、非常口の有無はふだんからチェックしておきましょう。


新東名のトンネルで目を引く、巨大な「非常口誘導表示」。照明内蔵で発光するタイプやトンネル壁面に直接描かれているタイプなど、トンネルによって種類も様々。

静岡市内のトンネルで、防災上重要なトンネル(延長2km以上、または交通量が多い)は36ヵ所あります。

うち気になる“最長のトンネル”は上記になります。自分がよく使うトンネルの長さも、一度確認しておけばいざという時の判断に役立ちそうです

また地震が夜間に発生した場合、停電により本線やトンネル内の照明が消え突然暗闇になる可能性もあり、非常に危険な状態になります。夕刻は早めのヘッドライト点灯を心がけましょう。


<グラッときたら。外出編③> クルマ運転中にグラッときたら

運転中揺れを感じたら、ハザードランプを点滅させ、ゆっくりと減速、道路の左側に停車する

クルマを置いて緊急ひなんする際は、キーは車内に置いて、ドアはロックせず、窓は閉める

高速道路は震度5弱以上で、通行止め(交通規制)になる

高速道路ではハイウェイラジオ、道路情報版、SAの拡声放送等で情報収集に努める

車内に長時間留まる事態にそなえ、非常用の飲料水・食料・携帯トイレを積んでおく

【監修】 内閣府火山防災エキスパート/静岡大学防災総合センター教授 岩田孝仁

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