Original

<グラッときたら。自宅編②> 揺れたそのとき、どうすればいい?

揺れを感じたその瞬間、すべきことは「命を守る」こと。運命を分ける正しい選択ができるよう、自宅でのシチュエーションに応じた適切な行動・対処法を知っておきましょう。

グラッときた瞬間、どうする?

「ヴイッ、ヴイッ、ヴイッ…」緊急地地震速報の警告音がスマホ、テレビ等から聞こえたら。もしくは揺れを感じたら、まずは身の安全の確保です。

はじめの揺れが小さかったとしても「今回は大丈夫」「もう少し様子をみよう」などと思わず、まず自分と家族がケガをしないよう、身を守る行動をとってください。

家の中ならクッションや新聞雑誌等手近なモノで頭を保護、モノが「落ちてこない・倒れてこない・移動してこない場所」に移動します。動くのは揺れが収まってから。

突然襲ってきた想像を超える大きな揺れに身体はこわばり、頭は真っ白に。誰でも今何をすればいいのか、冷静な判断が難しくなります。

ふだんからもしもの場合はどうするか、とるべき行動を具体的にイメージして、いちどは行動しておくことが大切です。

揺れが収まったら何をすればいい?

・・・・・・・・・・・・・・・
揺れが収まったら① → 「自分のケガ」を確認
・・・・・・・・・・・・・・・

ケガや出血はないか、確認します。気が動転していると大きなケガをしていても気づかない場合も。

次に足元を確認。部屋に散乱したガラス破片等でケガをしないよう、底の厚いスリッパ(できれば室内にスニーカー等を常備)を履くか、雑誌等で足場を作ってから行動します。

・・・・・・・・・・・・・・・
揺れが収まったら② →  「火の元」の確認
・・・・・・・・・・・・・・・

グラッときてから大揺れになるまで3~10秒。直下型(震源が直下にある)地震なら2~3秒で大揺れに。震源が近ければ近いほど、すぐに大揺れがきます。

使用中の火は消す余裕があるなら火を消し、なければ火はそのままで。身の安全最優先でその場から離れます。

火の始末は揺れが収まってから、落ち着いて。

・・・・・・・・・・・・・・・
揺れが収まったら③ → 「出口」の確保
・・・・・・・・・・・・・・・

家族の無事も確認できたら余震にそなえ、出口を確保します。

今いる部屋の窓や扉、玄関ドアを開けていつでもひなんできるようにしてください。

とくに1981年以前建築の「旧・耐震基準」の木造住宅の場合、1階にいると倒壊で圧死の危険があるので、外に逃げるか周囲の状況をよくみて判断します。もしも2階にいた場合、あわてて下に降りないこと。

また1回目の揺れの直後は無事に見えても、余震で倒壊する場合もあるので注意が必要です。

高層マンション等の場合、玄関ドアが揺れでゆがんで変形、開かなくなる場合も。できるだけ早い段階で玄関ドアを開放してください。

もしも【LDK・浴室・トイレ・寝室】にいたら?

とにかくケガをしないよう、倒れてくる家具やガラス破片から身を守ること。発災時にケガなくやり過ごせれば、日常生活を取り戻すスピードも大きく変わってくる

・・・・・・・・・・・・・・・
リビング・ダイニングにいたら
・・・・・・・・・・・・・・・

ダイニングテーブルがあれば、その下へ。揺れで弾き飛ばされないようテーブルの脚をしっかり握ってしゃがみます。

リビングにいて倒れてこないソファー等の大型家具があれば、沿うようにして床に寝ころびます。これは落ちてきた天井・梁と大型家具の間にはわずかですが、すき間(=三角スペース)が空くため。この三角スペースに逃げ込めば、落下物による圧死は免れることができそうです。

窓や照明器具、インテリア等の割れた破片によるケガも十分注意してください。

・・・・・・・・・・・・・・・
キッチンにいたら
・・・・・・・・・・・・・・・

火や包丁で、ヤケドやケガをしないことが先決です。揚げ物をしていたら高温の油を浴びないようすぐにその場を離れます。

最近の都市ガス・プロパンガス設備は、震度5以上で自動供給停止します。落ち着いたらガス元栓もしめましょう。

冷蔵庫や電子レンジなど大きく重い家電、棚の食器やグラスなどワレモノの飛び出しにも注意します。


もしも出火してしまったら。「消火器」での消火が原則です。

地震やふだんの火災にも備え、キッチンには消火器を用意しましょう。

家庭用の消火器はホームセンターや通信販売で5000円前後から。従来の赤色とは違い、小型のホワイトやシルバー等でインテリアになじみやすい消火器も販売されています。


鍋の油から火が出たら、水をかけたり野菜を投げ込むのは厳禁。消火器がなければ水で濡らしたバスタオルを固く絞り、手前から鍋全体を覆うようにかぶせ、酸素を遮断することで炎を鎮火させます。

通常「火災発生から天井に炎が到達するまで2~5分」かかるといわれています。

消火器で消火可能なのはこのレベルまで。無理に近づいての消火は輻射熱・有毒な濃煙で危険です。消火できないと判断したら速やかにその場からひなんして、大声で助けを呼んでください。

・・・・・・・・・・・・・・・
浴室にいたら
・・・・・・・・・・・・・・・

洗面器をヘルメット代わりに頭を保護、湯船などにつかまり転倒を防ぎ、揺れが収まるのを待ちます。

足元に電球や鏡の割れた破片がないか気をつけながら浴室を出て、衣類やタオルを持ってすぐに安全な場所へ。

ただし湯船のお湯はそのままに。この後貴重な生活水として使えます。

・・・・・・・・・・・・・・・
トイレにいたら
・・・・・・・・・・・・・・・

閉じ込められる恐れがあるのがトイレ。

廊下に置いてあったモノが外開きのドアの前に倒れ、開かなくなってしまう場合も。もしもこの状態で火災が発生、火の手や煙が迫ってきたとしたら…。ふだんからトイレ付近はモノを置かないように注意しましょう。

揺れを感じたらすぐにドアを開け、できるだけすぐ安全な場所に移動を。

・・・・・・・・・・・・・・・
寝室で就寝中だったら
・・・・・・・・・・・・・・・

とっさの行動や寝室に備えたい非常用グッズなど、下記リンクを参考にしてください。

→<グラッときたら。自宅編①> もしも「 夜中にグラッ 」ときたら?

家が倒壊したら、どうなる? 閉じ込められたらどうすればいい?

救助は時間との戦い。阪神大震災の場合当日救出は生存者が多かったが、翌日・翌々日は死亡者が上回り、72時間以降は圧倒的に死亡者が増えた

最大震度7を記録した1995年の阪神・淡路大震災では多くの家屋が倒壊、犠牲となった方は6434人にのぼりました。その死因の87.6%を「家屋倒壊・家具の下敷きによる窒息・圧死・焼死」が占めています。

一方生き埋めや閉じ込めで助かった人のうち

・自力で脱出した人 → 35%
・家族に助けられた人 → 32%
・隣人等に助けられた人 → 28% … 計95%

と、実に95%は自力や周囲の人の力で助かっています。

このとき消防など、公的な救助隊に助けられた人は、わずか2%しかいませんでした。

消防は“消火活動優先の原則”があり、初動時は消火活動に全勢力を投入します。また大震災時は隊員・資機材とも圧倒的に不足し、生き埋め者の「在・不在」、「位置確認」は非常に困難です。


ですが24時間以内救助された場合、生存率はグンと高まります。

また倒壊物の下敷きになってから2時間以上経つと「クラッシュシンドローム」(※)のリスクが高まり、火災の火の手が迫ってくる場合も考えると、初期段階での救出がいかに重要か分かります。

ですから初期の救助は公的な救助を待つのではなく、「自分と周囲の人たちの力で」と考えてください。

※「クラッシュシンドローム」とは
柱や梁等の下敷きになり、四肢が2時間以上強く圧迫されることで筋肉が壊死。そこに有害物が発生。救出され圧迫がとれた途端、血液にのって有害物が全身を循環、腎不全や心停止を起こし死に至る場合がある。

救出と同時に救急要請も行い、水分を飲ませながら救出し、救出後も水を飲ませる(毒素を薄める)。見た目赤くなっている程度でも必ず麻痺がある。大量輸液・透析のできる医療施設へ搬送してもらう。


万一自分が閉じ込められ、自力で脱出できないと判断したら。

誰もいない状況で大声を出し続けると体力を消耗し、命の危険が高まります。

周囲に人がいる気配を感じたら、硬いモノでドアや壁をたたいたり、大きな音を出して、自分が閉じ込められていることを知らせます。ふえを持っていたら鳴らして、スマホ・ケイタイが使える状況なら試します。

最後まであきらめずに自分の存在を知らせ続けることで、救助される可能性を高めてください。

<グラッときたら。自宅編②> 揺れたそのとき、どうすればいい?

● 緊急地震速報や揺れを感じたら、まず「身を守る行動」を

● 揺れが収まったら「ケガの確認」「火の始末」「出口の確保」

● 家の中では「下敷きにならない」「閉じ込められない」対処、行動を

● 公的救助には限界が。初期の救助は「自分と周囲の人の力」で行う

● 2時間以上の倒壊物の下敷きは「クラッシュシンドローム」のリスクがある

● 閉じ込められたら、人がいるタイミングで音を出し、あきらめずに存在を伝える

【監修】 内閣府火山防災エキスパート/静岡大学防災総合センター教授 岩田孝仁

Original

 よむ

 マップ

    • 静岡避難所マップ

      静岡市内の緊急避難所を地図上で探すことができます。現在地から避難所までのルートも表示されます。

 リンク