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<災害時のクルマ活用法 その①>  クルマでできる5つのこと

もしもの備えに“クルマ”を忘れていませんか?災害時クルマはスマホ充電や情報収集に大活躍します。いざというとき必ず役立つ、クルマの活用法を知っておきましょう。

災害時も「クルマ」は強い味方!

大地震が街を襲った、被災直後の数日間。公的な支援はまだ望めず、家の中は電気・ガス・水道等ライフラインすべてがストップし何もできない状態が続きます。

ですがクルマが無事なら、できることがあります。


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被災直後、クルマでできる5つのこと
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① 明かり がつく

② テレビ・ラジオ で情報収集できる

③ スマホが充電できる

④ 暖房が効く

⑤ ペットと一緒にいられる


では各項目をみていきましょう。


災害後の停電時、クルマがわが家の“電源”になる

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その①  明かりがつく
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もしも夜中にグラッときて、停電で真っ暗闇になったとしたら。クルマのカギさえ見つかればルームライトのつく車内に身を寄せられます。もしケガがあっても、明かりの元なら落ち着いて手当てができます。

家屋の下敷きになった人がいればヘッドライトで明るく照らし、救助活動の一助にも。

11月下旬の夕方5時頃、ルームライト2ヵ所点灯で撮影した車内。本の活字が読めるぐらいの明るさはある。停電が続く災害時は、このほのかな明かりに助けられるはず

ただしエンジン停止での長時間点灯は「バッテリー上がり」でクルマが動かなくなることも。

車種、バッテリー使用期間・容量等により異なりますが、エンジン停止時の連続点灯がヘッドライトで2時間、ルームライトで半日を超えたら要注意です。

ふだんからバッテリー寿命(1~3年)にも気を配るとともに、室内灯代わりになる「ランタン」を車内に積んでおきましょう。

→参考「<100円ショップde防災グッズ その①> ふえ・明かり 」

https://machipo.jp/bousai/column/20176

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その② テレビ・ラジオでの災害情報収集
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カーナビのテレビ、カーラジオのAM・FM放送が見聞きできれば、最新の災害情報が入手できます。

災害情報は第一報だけ聞いて、その内容がすべてだと思い込むのは危険です。

たとえば津波の場合、揺れた直後は「津波注意報」(20cm以上~100cm以下)だったものが、数時間後には「津波警報」(1m超~3m以下)に切り替わり、「様子見していたら、今すぐ人命にかかわる内容に変化していた」という事例も実際にあります。

継続して災害情報を得るためにも、停電中にテレビ・ラジオが使えるクルマはとても貴重です。下記が静岡市エリアの主なラジオ放送になります。

コミュニティFMは放送が聞こえづらい場合もあるので、一度自宅駐車場で受信状況の確認を。局が自動で選出されないときは周波数を指定、プリセットしておけば安心

<静岡市エリアのラジオ放送局>

■コミュニティFM局

葵区・駿河区 → 76.9 MHz 「FM-Hi!エフエムハイ」

http://www.fmhi.co.jp

清水区 → 76.3 MHz 「マリンパル」

http://www.mrn-pal.com

■FM局
・79.2 MHz 「K-MIX」

■AM局
・AM1404 「SBSラジオ」
・AM882 「NHK静岡第1放送」
・AM639 「NHK静岡第1放送」

とくにラジオの「コミュニティFM放送」は、「△△道路は通行止め」「給水が●●で○日から始まる」等自分の住んでいる地域で具体的に役立つ災害・復旧情報が放送されるので、平常時に一度は試聴してみましょう。

カーラジオがないクルマは通常のラジオを積んでおくか、スマホにラジオアプリをダウンロードしておくなどの対策を。


このようにクルマが無事なら災害・復旧情報を得る手段があることは、頭の片隅に置いておいてください。


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その③ スマホを充電できる
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被災後“スマホの充電切れ”は何としてでも避けたい事態。救助要請、家族との連絡、災害情報の収集など、スマホが命綱になる場面は何度でもやってきます。

クルマには電源を確保できる「シガーソケット」がついています。停電が続いていても、この機能を利用すればスマホの充電が可能です。

車種により異なるが運転席横のセンターパネル下部にあるのが「シガーソケット」。ふだんはキャップでフタをされている

シガーソケットの接続口は丸い特殊な形をしているため、そのままでは充電ができません。充電したい機器ごとに専用グッズが必要です。


<クルマで充電できる専用グッズ>

■USBカーチャージャー

差込口が2つついたUSBカーチャージャーの一例。iPhone & Android対応にしておけば家族や友人のスマホも充電OK

USB接続で充電できるスマホ・タブレットの充電に。「シガーソケットチャージャー」等の名称でも販売され、価格は1000円前後~

充電中のAndroidスマホ。日常の運転時もデジカメ、ビデオカメラ、ノートPC、ゲーム機ほか様々な機器が充電できる。仕事での運転中や長距離ドライブの際、便利さを実感できそう

■ACインバーター
一般的な家電プラグを使えるようにする器具。手持ち家電のワット(W)数が適合すれば電気ケトルでお湯を沸かしたり、夏場に小型扇風機を使うことも可能。

「カーアクセサリ インバーター(コンバーター)」等のワードで検索するとたくさんの種類が出てくる。価格は3000円前後~


日常で使用するならできるだけバッテリーに負担をかけないよう、走行時に充電する、アイドリング時なら充電完了次第エンジンを切ることを心がけましょう。

冬場の暖房もペットの居場所も、クルマがあればなんとかなる

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その④  暖房が効く、寒さがしのげる
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クルマが停車中でも、ガソリンがあってエンジンをかければ暖房が使えます。

静岡市内でも夜間の冬場の冷え込みはかなり厳しく、車内とはいえ暖房無しでとても過ごせません。

もしも真冬に被災し、何の準備もなく戸外に逃げださなくてはならない場合。やはり一時的にでも暖房が効く空間があるのはとても助かるはずです。


ただしエンジンを切ってしまうと、ほとんどのクルマは暖房が効きません。

また厳冬期に暖房のためエンジンをかけたまま寝てしまった場合、積もった雪でマフラーが埋もれて排気ガスが車内に逆流すれば、一酸化炭素中毒で命の危険にさらされます。

アイドリング状態で暖房を使うなら、就寝前の短時間の活用にとどめましょう。あとはエンジンを切って、服の重ね着や窓ガラスに冷気を遮断するモノを張る等工夫してください。


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その⑤ ペットと一緒にいられる
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熊本地震ではペットのために「車中泊」を選んだ人も多数いました。

東日本大震災の教訓を受け、環境省のガイドラインではペットと飼い主の「同行ひなん」を推奨しています。

これによりひなん所はペットと同行できますが、実際ペットをどのように扱うのかは、ひなん所ごとに定められるルールに従うことになります。

飼い主とペットのスペースが別になり、ペット同士がケージで一時預かりされる場合もあります。

またひなん所でペットのエサの準備や排せつ物処理を誰がどのようにするのか、犬が怖い・猫の毛アレルギーがある等のペットを避けたい人にどう配慮すればいいのか、といった難しい課題もあります。

ペットがケージに入るのを嫌がり手間取ると飼い主のひなんも遅れ、飼い主&ペットともに余震に巻き込まれて…という最悪の事態にも。ふだんからケージに慣れさせておくのもしつけのひとつと考えて

ですがクルマでのひなん生活を選べば、飼い主はペットといっしょの空間で過ごせます。

飼い主は非常時に備え、ペットをケージに慣れさせておく、予防注射等の接種、排せつのしつけ等をふだんから心がけておきましょう。

これができていればペット自身のストレスも少なくて済み、ひいては飼い主のストレスも減らせます。

災害時も“クルマが使える”よう、心がけたいこと

このように災害時にクルマが使えれば、再建に向け動き出すことができます。また「クルマに戻れば、なんとかなる!」と精神的な支えにもなってくれます。

そのため普段から気をつけておきたいことがあります。


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やっておきたい クルマの危機管理
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<その①> クルマのキーは確実な場所に

揺れで家の中がめちゃめちゃ、停電で明かりもない中で

「クルマのキーを探すのが本当に大変だった…」

という被災経験者の声があります。災害時のクルマ活用はクルマのキーが手元にあることが大前提です。

クルマのキーの置き場所が決まっていない、決まっていても揺れではじき飛んで見つからないような場所にある、という人はぜひこの機会に安心できる置き場所を決めてください。


<その②> 駐車場所を安全に

過去の震災では

「クルマが軒下にあり、崩れてきた屋根瓦が直撃、フロントガラスが割れてしまった!」

という事例が多数報告されました。

エンジンは動いたとしてもフロントガラスが割れてしまえば雨風は防げず、電気系統が損傷する可能性も高くなり、緊急ひなん場所としての役目は果たせそうにありません。

いつもの駐車場所は安全か、気になる点があれば何か対策はできないか。平常時に考え、行動しておきましょう。


<その③> ガソリンは常に半分以上 

いざというとき、クルマにガソリンがなければどうにもなりません。

被災直後、営業しているガソリンスタンドを探しても長時間列に並ぶことになります。

それでも制限があってわずかしか給油できなかったり、結局売り切れで給油できなかったりで、ガソリンが手に入りにくい状況は長期間続きます。

とはいえ家庭での安易なガソリン備蓄は絶対にやめてください。やはりふだんから

「ガソリンが半分以下になったら給油する」

習慣を身に着けておくのがベストでしょう。


「災害時クルマが無事か?使えるか?」は生活再建のスピードを大きく左右します。いざというときクルマが活用できるよう、ぜひ今日からクルマの危機管理を実践してみてください。

まとめ<災害時のクルマ活用法 その①> クルマがあればできる5つのこと

● 災害時クルマが無事なら 「電源」 がある

●①明かり ②テレビ・ラジオ ③スマホ充電 ④暖房 ⑤ペットといっしょ が可能

● 充電には 「USBカーチャージャー」や「ACインバーター」の備えが必要

●「キーは確実な保管場所へ」「駐車場所を安全に」「ガソリンは常に半分以上をキープ」の習慣を

【監修】 内閣府火山防災エキスパート/静岡大学 防災総合センター 教授 岩田孝仁

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