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アートは足元から!素敵な場所へ誘う、五感で選ぶ私だけの一足

足元からコーディネートを決めると毎日が楽しくなる

足元からコーディネートを決めると毎日が楽しくなる

「ベルサイユ静岡」と名付けられた壁画は、アーティスト・高橋信雅氏がフリーハンドで描いた作品で、店内をアートな空間に昇華している。店内の印象的なシャンデリアは、ガラス作家のヘロン範子氏の手によるもの

2014年3月、鷹匠にオープンした「quasi(クワズィー)」は、靴のセレクトショップ。店内は世界で活躍するアーティスト・高橋信雅氏の壁画で飾られ、まるでオブジェのような靴が並んでいます。アートな空間と最先端のデザインシューズ。でも、「靴選びはもっともアナログなもの」と、オーナーの太田宗哉さんはいいます。quasi=似て非なるもの。ファッションからインテリアデザインまで、幅広く手がけてきた太田さんのアドバイスで、自分だけの一足を選ぶことで、アートをまとう楽しみを体験してみませんか。また、静岡をこよなく愛する太田さんは、ショップオーナー以外の顔も持っています。全3回のインタビューでは、東京ではできない、静岡らしい"quasi"なクリエイティブ活動もご紹介していきます。

Profile:太田宗哉

quasiオーナー。静岡市出身。桑沢デザイン研究所卒業後、大手ファッションブランドにて営業・企画・ファニチャーデザインに携わる。その後、静岡にUターン、家業の家具メーカーにて設計デザインに従事するとともに、様々な企業で企画・デザイン・広報業務を経験。2014年3月、シューズセレクトショップ「quasi(クワズィー)」をオープン。内装デザイン、CIデザイン、バイイングの全てを自らが手がけた。現在はシューズブランド他、異業種のクリエイティブディレクションも行っている。

「靴屋は、決してなくならないリアルショップです」

「この店を作っている時、とてもワクワクしていたんですよ」と語る太田さん。"シューズセレクトショップ"は、静岡はもとより、全国的に見ても稀少な存在だ。未だなじみの薄いスタイルのショップをオープンさせた経緯は?

東京にいた頃は、アパレルメーカーに勤務して、服だけでなく、家具などのデザインも手がけていました。その後、静岡の実家に戻って、家業の家具屋を継いで。そして、静岡で何か新しいことを、と考えた時に、リアルショップの重要性を伝えたいと思ったんです。僕が選んだ靴を、僕自身が売る、そんな店を開こうと。今は何でもネットで買える時代。でも、モニターの画面だけでは伝わらないものがある。それは、その素材の質感だったり、フィット感だったり。服なら多少ごまかしがきく。少しぐらい大きくても、着ることはできる。けれど、靴はサイズが合わないことには、履きたくても履けないんですよ。だから、ネットショッピングの時代になっても、本当に自分の足に合う靴を選べるリアルショップは、なくならないと思うんです。

「靴に流行はありません!」

ファッション、特に靴選びはアナログだという。直接見て、触れて選ぶもの。でも、quasiの店頭に並ぶのは、かなりユニークなデザインの靴が多い。試着をするのにも躊躇してしまいそうだ。

quasi店内に並ぶアイテムは店主自らが足を運び買い付けたもの。写真は2015年2月に開かれた展示会「rooms」にて。

僕自身は女性の靴を履くことはできませんが、必ず試着した女性の感想を聞いて靴をセレクトしています。見た目が奇抜でも、履いてみるとしっくりくるものですよ。そのギャップが面白いんです。そこに気づかれたお客さまは、必ずリピートしてくださいます。本来、靴には流行がないんです。ヒールの細い・太いなど、業界が創り出すトレンドはあるけど、例えばピンヒールが好きなら、そんなことは関係なくピンヒールを履く。そうでしょ。ここに並ぶのは、若手デザイナーズブランドや静岡初上陸のニッチな商品。なかには、かなり個性的なものもあります。だから、他の人とかぶらない、本当に気に入った一点ものを手にすることができるんです。一般的に靴って、コーディネートでは最後に選ばれますよね。まず洋服を選んで、最後に靴を履く。だから、どんなファッションにもなじむ、黒や茶色のベーシックなものをつい買ってしまうんじゃないですか?家の靴箱を見てください。たぶん、同じような靴が並んでいると思いますよ(笑)。

「素敵な靴は、素敵な場所に連れて行ってくれます」

気になる靴はあるけれど、本当に自分に似合うのか。どう履きこなしたらいいのか悩んでしまうが、太田さんのこの言葉が、優しく背中を押してくれる。

足元が華やかになる花柄プリントのサンダルや、グラフィカルなデザインのパンプスは、春夏の気分にぴったり。足首にリボンを結ぶタイプのエスパドリーユサンダルは、履くだけでリゾート気分に。「派手かな、と思っても一度履いてみれば、周囲からいい反応がかえってくる思いますよ。そんなところにも、靴選びの楽しさはあると思います」

簡単なことです。靴からコーディネートを考えれば良いんですよ。それが、ひとつ上をいくお洒落の楽しみ方だと、僕は考えます。ショップでは大いに悩んでください。そのために、僕がいるんですから。靴は五感で選ぶもの。まずデザインや色の好みで選び、手にした時に感じるものがあり、そしてフィット感を確認する。そして、そこに僕からのアドバイスがプラスアルファのギフトになれば良いなと、常に考えています。本当にお客さまが足に合うものはとことんおすすめしますし、反対に足に合わないものは、お客さまがどんなにそれを気に入っても、絶対に売りません。「靴屋で売ってもらえなかったのはここだけ」なんておっしゃるお客さまもいました。でも、お客さまのことを考えたら、それは当然ですよ。そして、素敵な靴を手にしたら、どんどん履いて出かけてください。素敵な靴は、あなたを素敵な場所に連れて行ってくれます。ぜひ、この春は"ちょっと派手め"の靴で、気分をアゲてください。

「この美味しさは、広めないともったいない」

靴のこと、靴選びのことを熱く語ってくださる太田さんには、ショップオーナーとは別の顔がある。クリエイティブ・ディレクターだ。自らの経歴、経験を活かして、シューズブランドはもとより、全く異業種のプロジェクトも進めている。

3月中旬、静岡PARCOにて。川根茶を楽しむワークショップの打合せの様子。

今、川根茶のプロモーションを進めています。以前に、水出しの川根茶をシャンパングラスで飲んだらとても美味しくて。お茶のふくよかな味、香りに衝撃を受けたんです。茶どころ静岡にいて、どうして今までこの味を知らなかったんだろう、これはもっと広めないと、使命感に駆られました。そこで、ショップでも呈茶イベントを開催しました。茶農家さんとお話をしてみると、優れた栽培技術はあっても、販売のノウハウがないんですね。そこで、本格的にプロモーションに関わらせていてだくことになったんです。

そうして、始まった川根茶のブランディングやプロモーション。次回、第2回目のインタビューでお届けします。

営業時間
  • 営業時間
    12:00~20:00
  • 定休日
    水曜日
スポットタグ
この場所の情報
  • 420-0839
  • 静岡県 静岡市葵区鷹匠 1-14-1 MEVIUSビル1F 
駐車場に関する情報
なし。近隣の駐車場をご利用ください。
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