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2017年03月03日

【 茹で落花生 × しなす 】は最強コラボ!? 富士宮ご当地グルメの真骨頂。生の落花生をゲットして、絶対に茹でてみるべき。

まだあんまり知られてないみたいだけど、落花生は富士宮の特産品。富士山の水ハケがよい火山灰土の土壌が落花生作りにスゴく適しているのだ。「茹で落花生」はそんな産地だからできる食べ方。落花生だって野菜なんだから鮮度が大事、畑から掘りだしたばかりが美味いのは当然。ここでは落花生における「しなす」という、これまた地域濃度の高いネタとあわせてお伝えしよう。宮っ子が大好き 「しなすの茹で落花生」、そのバイブスを感じとってくれ。

収穫したてを茹でる、生の落花生は旬の味わい。ほんのり甘くてクリーミー。炒ったピーナッツとは別物!!

生の落花生は夏から秋が収穫時期、品種などの違いで例年8月後半~10月頃に出回る。
「しなす」は地域独自の呼び方(方言)で、
簡単に説明すると、うまく実らなかった不出来な落花生。
通常品ではないけれど、地場消費は高く地元民にとても愛されている。
「生落花生」が手に入る土地ならではの食べ方。

今回は落花生の品種「おおまさり」の「しなす」を茹でてみた。

上の写真のように「しなす」と表示があるコトは少ない、稀。
見分けられないときは、お店にたずねてほしい。


生の落花生は鮮度が大事、手に入れたら早めに茹でよう。
水洗いした落花生を大きめの鍋に入れる。
塩を入れ、水から茹でていく。
基本はフタなし(落としブタをしても良い)。

[ 水と塩の量がポイント ]

落花生を浸したときに水が少しかぶる程度。
沸騰して落花生が浮きあがるようでは水はちょっと多い。
塩水は薄め。ナメてみて、しょっぱくない位。
煮さます「昔ながらの地元の手法」なので、思ったよりも塩味が染み込む。

沸騰したら、中火~弱火の間くらいにして 40分ほど茹でる。
途中二~三度かき混ぜ、できるだけ加水しない。

*市内で売られる落花生は大抵きれい、泥付きはほぼ見かけない。


茹であがったら火を止め、そのまま
落花生を浸したまま半日ほど放置する。

[ 放置時間の長さがポイント ]

ここが肝心。富士宮好みは、しっかり放置して
冷めるときに塩味をしっかり染み込ませるのだ。

※一般的な茹で落花生レシピの放置時間は10分~20分くらい。
※最近は圧力鍋を使う家も増えている。


半日ほど放置、冷めた茹で落花生をザルにあけて水気を切る。
自然に冷ますと薄皮が剥きやすくなる、という話もある。
1ネット茹でると、なかなかの量。4~5人で味わえるよ。


カラを剥いてみると、こんな感じ。
なかの落花生の実が未成熟なのが、よく分かる。
「しなす」だけに個々の品質差が大きくバラバラ。
当たりハズレがあるが、逆にそれが“楽しみ”。

※写真は「おおまさり」だが、品種によってしなす感」は違う。


酒の肴や、おやつに、大活躍。「しなすの茹で落花生」は
フツーの茹で落花生より、カラが弱く、うまく割りにくい。
チューチューと柔らかくなった実ごと、直に吸って食べると旨い。

実を包む薄皮は食べられるけど、それはお好みかな。
茹で落花生は冷凍保存もできる。


こちらは落花生「おおまさり」の通常品。1ネット \1000 ~ \1200 位
人気が上昇してるせいか!? 「しなす」といえど1~2割安いだけ。
ちなみに静岡市で生落花生を買うと1.5倍以上の値段設定に感じる。


[ 深澤光子さん ]

今回の「しなす・茹で落花生」のレクチャーは、この方からお受けした。
お茶の「山大園」(中央町4-11)のおかみさん。
野菜直売所 「富士山やさいセンター」の運営もしている。
http://machipo.jp/product/11312

「茹で落花生」も「しなす」も、他では出合えない富士宮ならではの味わい。
この記事を参考に調理チャレンジしてください。

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< おおまさり:落花生 >
粒の大きい品種、「茹で」に適している。
富士宮では5年ほど前から出回り徐々に認知された感じ。
「ジャンボ落花生」と呼ばれることもあるようだけど、
そもそも「ジャンボ落花生」が総称的で品種の特定は曖昧!?

< 品種が豊富な落花生 >
実は落花生の種類はとても多く、1500以上あるそうだ。市場に出回る品も
いろいろ。実のサイズも様々。どの落花生が美味しいと思うかは、あくまで好み。
茹で落花生ファンでも意見の分かれるところ。「しなす」についても同様。

< しなすの補足 >
「しなす=不出来」なんだもん、バラツキこそが特徴であり魅力。1袋の中に
当たりもハズレも混在する。それが楽しみと言えるし、通は「しなす中のしなす!?」
が好きなんだそう。
「しなす」は富士宮や山梨の一部で使われる方言。主に不出来な農作物に
言う。応用で「兄弟のなかで~」と使われることもある。

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【 生の落花生の販売先 】
八百屋、スーパー、野菜直売所など市内各所で販売される。

<販売所・例>
富士山やさいセンター (山大園)
農民市場・粟倉店
大富士
JA富士宮ファーマーズマーケット・う宮~な

JA富士宮・農産物

http://www.ja-shizuoka.or.jp/fujinomiya/tokusannousanbutu.html

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