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2019年09月19日

【富士宮の特産品/農産物/生の落花生】 茹で落花生の旨さに、めざめたら、畑にも目を向けましょう。

富士宮特産の生落花生、ここ数年の人気度および認知度は驚くほどに急上昇。市内各所にある地場野菜の販売所などでは開店直後からお客がつめかけ、生の落花生を買い求めていきます。富士宮で親しまれてきた「茹で落花生」という食べ方も同時に広まり、ネットでレシピ検索をしてみれば当たり前のように見つかります。そんな富士宮名物の落花生ですが、畑や収穫などについては意外に知られていないかもしれません。ということで、地元農家に出向いた様子をレポートします。

おやつに、酒のつまみに、茹で落花生。農家さん、ありがとう。<富士宮産の生落花生>

生落花生の収穫を見せてくれたのは、富士宮市山宮で農業を営む小松さん夫妻。小松さんはキュウリ、米、ゴボウ、豆類、白菜など一年を通じて多品種の野菜を少しづつ栽培する、ある意味とても富士宮らしい農家です。(落花生だけではないですが)所有する畑の土壌や広さなどで工夫して作るので、栽培方法や出荷作業などは農家さんごとに多少異なるそうです。
富士宮で生の落花生が出回るのは、例年8月上旬から10月上旬くらい。今年2019年は天候等の影響で2週間ほど生育・出荷が遅れたそうです。

生落花生の収穫。

落花生は実が育つと、自然と葉が落ちる(下葉が枯れる)そうです。収穫時のひとつの目安になっています。


落花生を抜くのはなかなか大変、力とコツが必要です。富士山の火山灰土の土壌が落花生栽培に適している富士宮。


土から掘り起こしたばかりの落花生。「しなす」にもならない赤ちゃん落花生も混在。ジャンボ系(おおまさり他)が人気ですが、小松さんは普通サイズの落花生を栽培。


茹で落花生用に販売するために、掘り起こした落花生の実を1個づつ手で摘みます。(その昔はそのまま落花生を天日干した時もあるそう)


落花生の殻に「子房柄*」が残らないように取っていきます。労力も時間もかかる作業。最近は殻を白くする肥料があるそうです。


写真では分かりにくいですが、こちらの畑はビニールを敷いて植えてます。面倒や手間は増えますが、数多く実るそうです。


落花生の畑(写真奥は大豆)。葉をみて落花生だと分かる人は少ない気がします。


この日に収穫された生の落花生。ふた畝分なので、いつもより少ないそう。

生落花生の洗浄と乾燥。


収穫したばかりの生落花生を家に持ち帰り、専用の機械で洗浄。


水が汚れたら入れ換え洗っていきます。泥がとれキレイになりました。


小松さんではビニールハウスの干し場を設けてます。近ごろは落花生もハクビシンなど鳥獣被害がひどいそうです。


干す前にタオル等で水をぬぐうと乾き方が違うそうですが、このひと手間を行う人は多くないようです。


陽射しが強ければ、3時間ほどで乾くそうです(タオル等使用時)。乾いた落花生はネット入れ出荷。小松さんの落花生は近くの地場野菜直売所「富士山野菜センター」( 山宮392-15 )に出てます。店員さんにたずねてみてください。


子房柄(しぼうへい):落花生1個に1本づつヘソの尾風に繋がる、クキのような根のような部分を「子房柄」といいます。落花生は「子房柄」の先端部が地中にもぐり肥大したものです。落花生の品種は非常に多く、世界各国で多様な種類が育てられます。


野菜直売所等で販売される生の落花生。品種問わず1ネット1キロ入りが、現地価格で900円〜1100円くらいと、買いやすいです。どうぞ産地である富士宮でお求めください。
(*落花生は店頭でも乾燥するため目方が少し減る場合も当然あります)

関連URL

野菜直売所 「富士山やさいセンター」

BBQやキャンプ飯に富士宮の落花生:記事

茹で落花生 × しなす。富士宮ご当地グルメ:記事

富士宮市役所(4階)農業政策課・食のまち推進室

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