1. ホーム
  2. コラム
  3. 【富士宮の干し芋づくり】100年近くサツマイモを栽培してきた農家、富士宮市杉田の小澤ベジタブル。
2021年02月22日

【富士宮の干し芋づくり】100年近くサツマイモを栽培してきた農家、富士宮市杉田の小澤ベジタブル。

サツマイモの生産量では富士宮でトップクラスの農園・小澤ベジタブル。現在4代目となる小澤慎吾代表は「富士宮の干し芋」を新しい名物にするため日夜つとめています。小澤ベジタブルの干し芋づくりに注目してほしい理由は、まず富士山麓の火山灰土壌の自畑で「おいしいサツマイモ」を栽培していること。主流の「蒸し芋」ではなく、手間のかかる薪釜で「茹で芋」を仕込むこと。熱々の芋を手作業でむく加工や天日干しなど本当にいろいろあります。もっちり甘い富士宮ならではの干し芋。その魅力は「富士宮やきそば」に次ぐ地域ブランドになりそうな手応え&食べ応えを感じます。

黄金色に輝くナチュラル和スイーツ。おやつに、お土産に、ギフトに。富士宮名物の新定番。

image-41534-0

小澤ベジタブルでは現在、甘みの強い「紅はるか」で干し芋を作っています。かつては人参芋で干し芋を作っていたそうです。

image-41534-1

小澤ベジタブル代表の小澤慎吾さん。100年近く農業を営む農家の4代目です。サツマイモ&干し芋の安定供給や品質向上、ブランド化を目指しています。


<小澤ベジタブルの干し芋づくり>
(1)おいしいサツマイモを栽培、うち約3分の1の量を干し芋に加工。
(2)甘味を上げるため約75日間温度等を管理し貯蔵。
(3)薪釜で芋を茹でる。茹でたばかりの熱々の芋を手作業でむく。
(4)芋を切り分け干し場に並べ、天日干し5日~7日間。袋詰め・出荷・販売。

熱々のうちに手で皮をむく

image-41534-2

蜜の甘い香りにみちた作業場。全国的にスタンダードな「蒸し芋」ではなく、めずらしい「茹で芋」で作ります。蒸すより柔らかしっとりの干し芋が出来るそうです。

image-41534-3

茹で上がったばかりのサツマイモの皮目を厚めにとります。柔らかなうえ熱水を含み見るからに大変そうですがその素早さは熟練の技!?

image-41534-4

さわると蜜でベタベタ、この段階で輝いてます。干し芋の加工作業は12月中旬から3月半ば頃まで、天候をみながら土日以外ほぼ毎日。

手作業による切り干し

image-41534-5

ピアノ線を張った器具や包丁を使って、サツマイモを丁寧にスライスします。平らにカットする、いわゆる平干しタイプ。

image-41534-6

ひとつひとつ切っては並べる地道で手間のかかる作業。人の手から作り出される安心感があります。

image-41534-7

毎年およそ40トンのサツマイモを生産しうち14トンで干し芋を製造。サツマイモ畑は杉田ほか市内各所にあります。

専用ハウスで5日~7日間ほど天日干し

image-41534-8

この天日干しで甘みがぐんと増すそうですが、天候や気温に左右されるため乾燥具合の判断や管理にとても気を使うという話です。

image-41534-9

柔らかしっとりの食感が持ち味の富士宮の干し芋。全国的な白い粉(糖分)が吹く硬めの干し芋はより長く乾燥させたものだそう。

image-41534-10

諸々済んでやっと袋詰め。ほぼ全てが手作業で労力と時間をかけた仕事でした。

image-41534-11

富士山麓干し芋(200g入)税込500円、小澤ベジタブル(杉田1370)加工所で直接買えます。
JA富士宮ファーマーズマーケット「う宮ーな」や市内のスーパーなどでも販売。

こちらの記事もご覧ください↓

・小澤ベジタブル/富士宮/干し芋&焼き芋の直売

おいしいヒミツ品質ポイント

image-41534-12

収穫後の紅はるかは10℃前後の温度で75日間ほど管理・貯蔵。熟成を促し甘みを増やします。

image-41534-13

1日約300キロの芋を茹であげる薪釜。1釜に約60キロの芋を入れ2時間半から3時間かけ茹でます。

image-41534-14

釜に入れる芋の並べ方など「茹で方」にはコツがあって生産者で微妙に変わるそうです。

2021年の年末に新しい直売施設を「杉田1370付近」にオープン予定

image-41534-15

小澤ベジタブル(杉田1370)入り口のノボリ旗。道路から水路沿いに20メートルほど入ると加工所があります。

image-41534-16

干し芋だけでなく、焼き芋も販売。道路沿いで地場野菜の無人販売もしています。

干し芋・焼き芋の販売日時や期間等については小澤ベジタブル(電話070-2227-0473)にお問合せください。
●干し芋等の加工場/富士宮市杉田1370 
●事務所兼/富士宮市杉田1376‐1
サツマイモ、落花生、キャベツ、白菜などを栽培。

小澤ベジタブル Instagram

小澤ベジタブル YouTube動画

* 富士宮市のサツマイモ栽培は富士山麓の火山灰土をいかし明治初期から始まったそうです。
* 人参芋はカロテンを多く含んだサツマイモの総称で品種はいろいろ。

関連URL

おいしい富士宮産野菜の販売所・施設を含んだ記事

フードバレーふじのみやガイド公式SNS:Instagram

富士宮市役所(4階)農業政策課・食のまち推進室

類似のコラム